それは発売と同時に完売したプラチナチケットと言われているチケットのはずだ。
「母さん、あの、もしかして藍香さんと知り合いなの?」
信じられない思いで梨乃が尋ねると、藍香は首を大きく横に振った。
「知り合いなんて恐れ多いです。折原先生は私の恩師なんですよ。高校を卒業するまでレッスンしていただいたんです。先生が私の背中を押してくださったおかげでオーストリア留学をしてコンクールも優勝できたんです」
誇らしげに胸を張り、藍香は「そうですよねー」と梨乃の母に首をかしげて見せた。
「え……そ、そうだったんですか? 母さん今までそんなこと全然言ってなかったよね」
あまりの驚きに梨乃の声は裏返る。
たしかに梨乃の母が人気のピアノ講師だとは知っているが、藍香のような世界的に有名なピアニストを指導していたとは初耳だ。
「折原先生、ご無沙汰しております。まさか今日お会いできるとは思いませんでした。お元気そうですね」
呆然としている梨乃の背後から聞こえた声に振り向くと、恭介が梨乃の母に向かって深々と頭を下げている。
「は……?」
再び梨乃は驚き、目を見開いた。
「母さん、あの、もしかして藍香さんと知り合いなの?」
信じられない思いで梨乃が尋ねると、藍香は首を大きく横に振った。
「知り合いなんて恐れ多いです。折原先生は私の恩師なんですよ。高校を卒業するまでレッスンしていただいたんです。先生が私の背中を押してくださったおかげでオーストリア留学をしてコンクールも優勝できたんです」
誇らしげに胸を張り、藍香は「そうですよねー」と梨乃の母に首をかしげて見せた。
「え……そ、そうだったんですか? 母さん今までそんなこと全然言ってなかったよね」
あまりの驚きに梨乃の声は裏返る。
たしかに梨乃の母が人気のピアノ講師だとは知っているが、藍香のような世界的に有名なピアニストを指導していたとは初耳だ。
「折原先生、ご無沙汰しております。まさか今日お会いできるとは思いませんでした。お元気そうですね」
呆然としている梨乃の背後から聞こえた声に振り向くと、恭介が梨乃の母に向かって深々と頭を下げている。
「は……?」
再び梨乃は驚き、目を見開いた。

