「ふたりは政略結婚じゃないんですね」
政界のパワーバランスが作用した政略結婚なのかもしれないと思っていた梨乃は、ふたりが腕を組みながら歩く映像を見ながらそれは違うと察した。
美男美女が互いを大切に思っているのは明らかで、隠すつもりはなさそうだ。
ふたりに続いて歩く両親たちからも、幸せそうなオーラが見え隠れしている。
「ふたりは幼馴染なんだよ。たしかに政治がらみの思惑がゼロではないだろうけど、藍香さんが高校に入学したころから付き合っていたそうだ。フランス勤務だった恭介さんが留学中の藍香さんに会いに何度もオーストリアに行ったほどの溺愛ぶり」
「ドラマみたい……」
箸を持ったまま胸の前で両手を組み顔を赤らめる梨乃に、侑斗は肩をすくめた。
「こうなったからにはドラマどころじゃないな。すぐに面倒な現実に走り回ることになる」
「現実……」
夢見るようにテレビを見ていた梨乃は、きょとんと目を丸めた。
そのとき、リビングにある侑斗のスマホが着信を告げた。
「ほら、現実があっという間に攻めてきた」
侑斗はがっくりと肩を落とし「俺の鶏団子が……」とぶつぶつ言いながらリビングで電話に出た。
政界のパワーバランスが作用した政略結婚なのかもしれないと思っていた梨乃は、ふたりが腕を組みながら歩く映像を見ながらそれは違うと察した。
美男美女が互いを大切に思っているのは明らかで、隠すつもりはなさそうだ。
ふたりに続いて歩く両親たちからも、幸せそうなオーラが見え隠れしている。
「ふたりは幼馴染なんだよ。たしかに政治がらみの思惑がゼロではないだろうけど、藍香さんが高校に入学したころから付き合っていたそうだ。フランス勤務だった恭介さんが留学中の藍香さんに会いに何度もオーストリアに行ったほどの溺愛ぶり」
「ドラマみたい……」
箸を持ったまま胸の前で両手を組み顔を赤らめる梨乃に、侑斗は肩をすくめた。
「こうなったからにはドラマどころじゃないな。すぐに面倒な現実に走り回ることになる」
「現実……」
夢見るようにテレビを見ていた梨乃は、きょとんと目を丸めた。
そのとき、リビングにある侑斗のスマホが着信を告げた。
「ほら、現実があっという間に攻めてきた」
侑斗はがっくりと肩を落とし「俺の鶏団子が……」とぶつぶつ言いながらリビングで電話に出た。

