溺愛は蜜夜に始まる~御曹司と仮初め情欲婚~

とっくに肌を合わせた仲だというのにそんな言葉ひとつで右往左往する自分に呆れるが、経験値の低さはどうしようもない。

「お前はいつも抜群のタイミングで殺し文句を言う……才能か?」

熱い吐息を含んだ声で侑斗はつぶやくと、梨乃のうなじを甘噛みしたり肩口に吸い付いては心地よい痛みを与えたり……それまで組んでいた手をほどいてブラウスの上から梨乃の胸を優しく揉んだり……。
背中から抱き込まれた梨乃は、侑斗の動きに逆らえず身を委ねるように目を閉じた。
その途端、侑斗は梨乃の顎に手を当て強引に振り向かせると。

「……んっ」

いきなり梨乃の唇に自分のそれを重ね、味わうような優しいキスを何度も繰り返した。
昨夜交わした熱のこもった激しいキスにも梨乃は夢中になったが、今も痺れるような心地よさにおぼれそうになる。

「こうして梨乃ひとりを愛してかわいがるっていうのも、俺の魅力だな」

濡れた音を立てながらキスを繰り返す侑斗は、のどの奥を震わせ笑った。
満足そうな声音に梨乃が閉じていた目を開くと、愛しげに自分を見つめる侑斗の瞳が間近にあった。