「私の気持ちを考えてくれていたのはありがたいんですけど、仕事が立て込んでいたのも事実ですよね。それが村野さんと関係していると社長がおっしゃってましたけど」
社長室を出る間際諒太から教えられたいくつかを梨乃は思い返す。
侑斗は現在とある政治家の子息の結婚式と披露宴を白石ホテルで引き受けるための調整に奔走しているらしい。
政治家や芸能人の結婚式やパーティーならこれまで何度も引き受けているが、今回はどうしても白石ホテルで引き受けたいらしい。
「外務大臣の沢渡圭造って知ってるか? 瀬戸内に地盤を持つ与党の重鎮だ」
侑斗は梨乃の体に回していた手を解いて起き上がると、サイドテーブルの上にあるタブレットを手に取った。
「これだ。弁護士資格も持つやり手で結構男前だろ」
ヘッドボードに背中を預け、侑斗が梨乃にタブレットを差し出した。
「テレビで見ることも多いですけど、息子さんがいたんですか」
梨乃も起き上がり、侑斗の隣に寄り添うように並んだ。
「ああ。息子はK大卒業後銀行に入行して去年までフランス支店で勤務していた」
社長室を出る間際諒太から教えられたいくつかを梨乃は思い返す。
侑斗は現在とある政治家の子息の結婚式と披露宴を白石ホテルで引き受けるための調整に奔走しているらしい。
政治家や芸能人の結婚式やパーティーならこれまで何度も引き受けているが、今回はどうしても白石ホテルで引き受けたいらしい。
「外務大臣の沢渡圭造って知ってるか? 瀬戸内に地盤を持つ与党の重鎮だ」
侑斗は梨乃の体に回していた手を解いて起き上がると、サイドテーブルの上にあるタブレットを手に取った。
「これだ。弁護士資格も持つやり手で結構男前だろ」
ヘッドボードに背中を預け、侑斗が梨乃にタブレットを差し出した。
「テレビで見ることも多いですけど、息子さんがいたんですか」
梨乃も起き上がり、侑斗の隣に寄り添うように並んだ。
「ああ。息子はK大卒業後銀行に入行して去年までフランス支店で勤務していた」

