溺愛は蜜夜に始まる~御曹司と仮初め情欲婚~



――バタン。
ドアが閉まった音を合図に、侑斗は広い玄関の壁に梨乃を押し付けた。

「緊張、してるよな」
「そ、それはもちろん」

恋愛経験ゼロで、なんの経験もないのだ。
緊張どころか不安で体中が強張っている。
侑斗は喉の奥でくくっと笑い、梨乃の髪を後ろに梳いた。

「だけど、どれだけ緊張していても、もう我慢はしない」