「今日は楽しかったです。それに、作品集まで買ってくださって、ありがとうございます」
梨乃は分厚い作品集を手に、侑斗に頭を下げた。
大きな欄間の彫刻の緻密さに目を奪われ閉館時刻間際になってもその場を離れようとしない梨乃のために侑斗がそれを買ったのだ。
「私も欲しかったんですけど、なかなか高価なので手が出せなくて。家で一緒に見ましょうね」
「そうだな」
侑斗は手にしていたナイフとフォークを置き、グラスに残っていたワインを飲み干した。
そのスムーズな動きに見とれていた梨乃も、メインの肉料理を食べ終え侑斗おすすめだというワインを口に含み、ほっと一息つく。
豊潤で甘みが際立ち、疲れた体を落ち着かせる優しい味だ。
普段あまりワインを飲まない梨乃でも楽しめた。
ふたりは個展を楽しんだ後、侑斗が家族とともに昔から通っているというフランス料理店に来ていた。
高級店が立ち並ぶ一等地にある有名店で、梨乃もテレビやネット情報で知っていたが、自分とは一生縁のない店だと思っていた。
店内は広く、アンティークと思われるセンスのいい調度品が目を引き落ち着いている。
梨乃は分厚い作品集を手に、侑斗に頭を下げた。
大きな欄間の彫刻の緻密さに目を奪われ閉館時刻間際になってもその場を離れようとしない梨乃のために侑斗がそれを買ったのだ。
「私も欲しかったんですけど、なかなか高価なので手が出せなくて。家で一緒に見ましょうね」
「そうだな」
侑斗は手にしていたナイフとフォークを置き、グラスに残っていたワインを飲み干した。
そのスムーズな動きに見とれていた梨乃も、メインの肉料理を食べ終え侑斗おすすめだというワインを口に含み、ほっと一息つく。
豊潤で甘みが際立ち、疲れた体を落ち着かせる優しい味だ。
普段あまりワインを飲まない梨乃でも楽しめた。
ふたりは個展を楽しんだ後、侑斗が家族とともに昔から通っているというフランス料理店に来ていた。
高級店が立ち並ぶ一等地にある有名店で、梨乃もテレビやネット情報で知っていたが、自分とは一生縁のない店だと思っていた。
店内は広く、アンティークと思われるセンスのいい調度品が目を引き落ち着いている。

