「聞こえますか?」 「......。」(頷く) 「言葉は?分かりますか?」 「......。」(頷く) 「どこか痛いところはありますか?」 「......。」(首を振る) そんな質問に頷いて返事をする少年 そのやり取りを要約して洋祐がメモをとっていた。 その後ろで、時雨と夕立が 喜んで少年の前髪で隠れている顔を 覗き込もうとしていた