「あの時から、俺はずっと凛子さんのことが好きで。あれから、雅ちゃんにこっそり教えてもらった凛子さんと同じ制汗スプレーを使ってるし、初めて図書室に行った時だって接点を作るために雨宿りを口実にした」
「……っ」
全部、偶然じゃなかった。
ずっと由良くんは、私を見つめてくれていたんだ。
「雅ちゃんにも、恋愛相談に乗ってもらってたんです。凛子さんに近づきたくてこんなに必死になる俺、子どもっぽい?」
「そんなこと、ないっ。すごくかっこいいよ……」
涙をこらえてそう答えれば、由良くんが眩しそうに目を細めて微笑んだ。
「あの日、俺を見つけてくれてありがとう、凛子さん」
「由良くん……」


