目の前で戦友が死ぬ。あと一歩早ければ助けられた命だって数多くある。自分を庇い散った命もある。ディアルも同じような思いをしてきた。それでもディアルは立ち止まらなかった。青龍騎士団随一の槍使いとしての自負。自分の出来ることを最大限にすると言う義務。散った仲間を犬死にさせないと言う思い。それら全てがディアルを動かしていた。
目の前にいる少女は心が折れている。それがなぜなのかはわからない。ただ自分を卑下する少女に苛立ちを覚える。
「君は全てを自分の手でどうにか出来ると思うのは間違っている、それはただの傲慢だ。俺だって救ってやれない命が沢山あった。それでもこうして槍を振るっているんだ、君は・・・」自分の責務を果たせと言いかけたが言葉にはしなかった。
目の前にいる少女は心が折れている。それがなぜなのかはわからない。ただ自分を卑下する少女に苛立ちを覚える。
「君は全てを自分の手でどうにか出来ると思うのは間違っている、それはただの傲慢だ。俺だって救ってやれない命が沢山あった。それでもこうして槍を振るっているんだ、君は・・・」自分の責務を果たせと言いかけたが言葉にはしなかった。



