君が可愛すぎるから(野いちごジュニア文庫版)




「う、嘘……っ」


ようやく出た声は震えていた。


信じられない、受け止められない。



だけど、それ以上に今まで感じたことがない、嬉しい気持ちで胸がいっぱいになる。



動揺を隠しきれないわたしに、凪くんはストレートに言葉をぶつけてくる。


「嘘じゃない。俺、結構わかりやすいようにしてたつもりなんだけどなあ」


「わ、わかんないよ、そんなの……っ」


すると抱きしめる力を緩めて、わたしの顔を覗き込みながら。



「うん、だからきちんと伝えることにした。心結のことが好きだって」



さっきから、自然と下の名前で呼んでくるから、ますます意識してしまう。


普段は、有栖ちゃんって呼ぶのに、こういう時だけ心結って呼ぶのはずるいよ……。