「俺ってずるいんだよ。その子が俺のこと好きって確証がないと踏み込めないから。自分なりに意識してもらえるようにしたつもりだったんだけど……。そんな遠回しなことやっても手に入らないし、避けられるほうが嫌だから、きちんと伝えるよ」
ギュッと想いを込めるように、わたしを抱きしめて……。
甘い甘い凪くんの香りに包まれながら……。
「俺は――ずっと前から心結が好きだよ」
ささやくように鼓膜を揺さぶる声……。
一瞬これは夢なのかと錯覚しそうになる。
息をするのを忘れるくらい……。
だけど、すぐに息苦しさに襲われてハッとして息を吸う。
身が震えているのかと思うほど、心臓が異常なくらいバクバクと音を立てる。

