思わず口にしてしまい、ハッとした。
すぐに我に返って、あわてて手を引こうとした時だった。
頬に伸ばしていたわたしの手がパシッと掴まれた。
そして、さっきまで閉じていたはずの凪くんの瞳が、今はしっかりとわたしを見ていた。
う、嘘……っ、起きていたの……?
いったい、いつから、どこから聞かれていたんだろうと、頭の中で軽くパニックを起こしてしまう。
もし、好きと言ったのを聞かれてしまっていたら……。
そう思うと、恥ずかしさが一気に増して、逃げ出したくなった。
掴まれた手を振りほどいて、この場から去ろうとすれば……。
「いかないで……心結」
弱々しい声が耳に届いて動けない。
心結と呼んだ声が、微かに記憶の中に残る声と、はっきり一致した。
そのまま、凪くんはベッドから身体を起こした。
わたしの手は掴んだまま、急に立ち上がった。

