凪くんに握られた手や抱きしめられた感覚は、今も忘れられなくて。 思い出したら、胸がキュウッと縮まって熱くなる。 もう、あの日に戻ることはできないのに。 無防備に眠っている凪くんの頬に、そっと手を伸ばして触れた。 もし、わたしが倒れた日の、夢みたいな出来事が現実だったのなら……。 もし、わたしのそばにいたのが凪くんだったのなら……。 もし、好きだと伝えてくれたのが、本当だったのなら……。 「……好き、だよ……」 この想いを伝えることはダメですか……?