わたしの視界が、突然ぐらついた。
いや、正確に言えば、わたしの視界に映る凪くんが、ぐらっと揺れて倒れた。
あまりに突然の出来事に、目を見開いて思わず立ち上がってしまった。
「どうかしたか、有栖?」
まだ先生が説明をしている最中にもかかわらず、急に立ち上がったわたしを先生や、他のクラスメイトが不思議そうな顔をして見ている。
「あ……、なんでもない……です」
再び地面に座ったけれど、視線は凪くんに向いたまま。
異常なくらい脈打つ鼓動。
凪くんに何かあったら……と、考えるだけで変な汗が出てきて、気が気じゃない。
できることなら、今すぐそばに駆け寄りたい。
倒れた凪くんを囲む男子たちと先生。
そして、木下くんが凪くんを支えながら、グラウンドをあとにした。

