君が可愛すぎるから(野いちごジュニア文庫版)




場所を変えることになり、階段のそばの人通りが少ない廊下の隅に移動した。


いったい何を言われるんだろうって、胸がざわついてばかり。



ただ一つだけわかるのは、凪くんが関係しているに違いないということ。
 

少しの間、沈黙が流れたけれど、それを破ったのは若菜ちゃんだった。



「どうしてわたしがあなたを呼んだかわかる?」


「……凪くんのこと、ですか……?」



「よくわかってるじゃん。今日はね、あなたに一つ忠告してあげようと思って」


「忠告……?」


嫌な予感がした。

忠告なんて、あまりいい言葉ではないから。


「あなたが凪から逃げれば、他の子に凪をとられるってこと」


「っ……」


そして、余裕な笑みを見せながら……。



「たとえば――わたしとか」


その笑みを見て、思わず顔をそらした。