「あれー、もしかしてそこにいるの凪じゃない!?」
急に聞こえてきた凪くん以外の声に、またしても心臓が大きく跳ねた。
だけど、今回はそれと同時に心臓をギュッと握られたように苦しくなった。
「は……?なんで若菜がいんの?」
――そう、わたしたちの前に若菜ちゃんが現れたから。
とっさに目の前の身体を押し返した。
凪くんに抱きしめられているところを、若菜ちゃんに見られるのがダメな気がして。
「今日花火が上がるっていうから友達と来てたんだけど、はぐれちゃったの。それで、せっかくだから去年凪に教えてもらった穴場で一人で花火見て帰ろうかなーって思って。そうしたら凪がいたからびっくりしちゃった。もう花火終わった?」
「あー……今終わったところ」
凪くんが少しきまずそうな顔をする。

