君が可愛すぎるから(野いちごジュニア文庫版)




人混みを歩く中でも、手をしっかり握ったまま離さない。


わたしの手よりもずっと大きくて、しっかりしている男の子の手。



手が触れているだけなのに、凪くん相手だと心臓が異常なくらいバクバク音を立てる。


なるべく不自然さを出さないように、恥ずかしさを隠しながら、手を引かれて歩いた。



公園から少し歩くと、屋台がたくさん並んでいるところまで来た。


人の多さは変わらずで、今がいちばん混雑するピークの時間かもしれない。


「有栖ちゃん、何か食べたいものある?」


「うーん……どうしようかな」



屋台を見渡すと、わたしの好きなものばかりが並んでいる。


たこ焼きとか、焼きそばとか、焼きとうもろこしとか。


……って、こってりしたものばかりに目がいってしまうわたしは全然女の子らしくない。