君が可愛すぎるから(野いちごジュニア文庫版)




はっ……もしかして、わたしの浴衣姿を見て気分が悪くなったとか……!?


似合っていないのに調子に乗ってメイクとかしたから!?



そして、凪くんは頭を抱えたまま、力が抜けたようにその場に座り込んでしまった。


「だ、大丈夫!?」


あわてて目線の高さを合わせてかがんだ。


凪くんは相変わらず自分の顔を隠して、こっちを見てくれない。


そして、ボソッとひとりごとのように――。



「あー、その可愛さは反則でしょ……」


今度は頭をガシガシとかいている。


「凪くん、大丈夫?」


「んー……無理、大丈夫じゃない」


「えっ!? どこか体調悪いの!?」



「……有栖ちゃんのそういう鈍いところ嫌い」


「き、嫌い!?」


さらっと嫌いと言われたので、焦ったように声をあげてしまった。