君が可愛すぎるから(野いちごジュニア文庫版)




***


ある日の放課後のこと。


担任の五十嵐先生に残るようにと指示をされ、教室で待つことになった。



いったいなんだろう……?と考えるけど、全く心当たりがなくて、少し不安な気持ちになる。


残る子がわたし以外にいればいいけど、残念ながら今、教室に残っているのはわたしだけ。



もうすぐ学校は夏休みに入るっていうのに、このタイミングでの呼び出しは不吉な予感しかしない。


おとなしく自分の席で待っていると、前の扉がガラガラッと音を立てて開き、五十嵐先生が中に入ってきた。



「有栖さん、ちょっと席が離れていて話しにくいから、いちばん前の席まで来てくれるかしら?」


言われたとおり、教卓の前の席に座った。


そして、一枚の紙が渡された。