君が可愛すぎるから(野いちごジュニア文庫版)




あれは、二週間ほど前の体育の授業でのこと。


その日の体育は外での授業で、お昼休みが終わってからの五時間目だった。



太陽の日差しがとても強く、もともと暑さに弱いわたしは軽い熱中症を起こし、授業中に倒れてしまったのだ。


その時、偶然そばにいた凪くんにもたれかかるように意識がプツリと切れた。



そして次にわたしが目を覚ました時には、視界に真っ先に白い天井が入ってきて、ベッドの上で寝ていた。



ぼんやりと、自分がいる場所が保健室だということがわかった。


まだ頭がボーッとして意識がはっきりしない中で、突然頬に誰かの手が触れた。


わたしの持っている熱とは正反対の、少しだけ冷たい体温。



大きくて、優しく包み込むように触れられた感覚。



誰なのか確認したくても身体がいうことを聞いてくれず、またしても意識が飛びそうになった瞬間――。