すぐに二人から目線を外そうとしたら、一瞬だけ凪くんと目が合った。
そして、軽くふっと笑った顔が見えた。
「俺の好きな子さ、すごい可愛いんだよね」
凪くんが少し大きめの声で言った。
木下くんだけに聞こえる声の大きさで話せばいいのに、わざと大きく声を出しているように聞こえた。
「お前の可愛いの基準が俺にはわかんねーよ。さっきだって俺が見せた画像の子を見てキッパリ可愛くないって言ったじゃねーか!」
た、たしかに……。
「千瑛さー、なんもわかってないよね」
「何がだよ」
「好きな子しか可愛く見えないんだよ。他の子なんてあとはみんな一緒」
「うわ……お前、相当その子に惚れてんだな」
「まあ、全然相手にされてないけどね。鈍感だし、そういうのに疎いし」
「ほー。モテる凪を手こずらせる子がいるのかー。ますますどんな子か気になるから教えろよー」
肝心なところを聞く前に、タイミング悪くホームルーム開始のチャイムが鳴った。

