「誰か教えてはくれないけど、好きな子がいるのは認めるんだよな?」
「……認めるけど」
えっ……!
思わず声が出そうになったけど、なんとか抑えることができた。
どうやら、話題は凪くんの好きな子についてのよう。
驚きがわかりやすく顔に出ているであろうわたしの耳元で、京香がコソコソと話しかけてきた。
「藤宮くんって好きな子いるんだね」
「そ、そうみたい……」
「もしかして心結だったりするんじゃない?」
「な、ないない!」
反射的に大きな声で否定してしまい、ハッとして自分の手で口元を覆った。
チラッと凪くんと木下くんを見れば、二人とも不思議そうな顔をしていた。

