君が可愛すぎるから(野いちごジュニア文庫版)




「誰か教えてはくれないけど、好きな子がいるのは認めるんだよな?」


「……認めるけど」


えっ……!
思わず声が出そうになったけど、なんとか抑えることができた。


どうやら、話題は凪くんの好きな子についてのよう。


驚きがわかりやすく顔に出ているであろうわたしの耳元で、京香がコソコソと話しかけてきた。



「藤宮くんって好きな子いるんだね」


「そ、そうみたい……」


「もしかして心結だったりするんじゃない?」


「な、ないない!」



反射的に大きな声で否定してしまい、ハッとして自分の手で口元を覆った。


チラッと凪くんと木下くんを見れば、二人とも不思議そうな顔をしていた。