画面越しで見る空野さんはなんだか遠いな……。
胸がぎゅっと締め付けられるように感じて、スマホを閉じた。
ご飯を食べてお風呂に入ってダラダラするけど、心は休まらない。
時間が進むにつれてドキドキと鼓動が速くなっていく。
再びテレビをつけるとバラエティ番組をしていて、そこに空野さんはいた。
生放送ではないみたい。
じゃあいまは別の仕事なのかな?
なんて想像する。
辛い物を食べるみたいで、空野さんはおでこに汗をにじませながら、時にふざけて笑いを誘いながら、見事完食していた。
実際にお店に来ているときと変わらない笑顔と口調。
空野さんは素でこんな人なんだ。
でも、夢を見ているみたいで現実味ないなぁ。
21時になる。
けど、空野さんから連絡はない。
空野さんが出ていたバラエティ番組が終わったから自分の部屋に行きベッドでダラダラとする。
思わずうとうとしてきたとき、スマホが着信を知らせた。
すぐに飛び起きて、ベッドの上で正座をして息を吐いて気持ちを落ち着かせてから電話に出る。
「も、もしもしっ」
『もしもし、ゆきちゃん?ごめん、遅くなった。いまタクシーで向かってる』
「わかりました。ゆっくりで大丈夫ですよ。気をつけて来てくださいね」



