超人気アイドルは、無自覚女子を溺愛中。





劇とかそういうの苦手そうだよね。
黒瀬くんは器用だからできると思うけど、王子様キャラとか人前で演技するのとかいやがりそう。

偏見だけど。



「まぁ、決まったんなら仕方ないんじゃね」

「ほんとに!?」

「じゃあ決定で。つぎ進めます」



驚いて黒瀬くんを見るけど、表情は変えない。

もしかして本当にただの偏見で演技するの好きだったのかな?



「じゃあ今後のスケジュールは明日渡します」


配役が全て決まり、話し合いは終わった。
これからわたしは練習の日々だ。
不安しかない……。



「拓海って劇とか好きなん?」

「いや、別に好きじゃない」

「でもやるんだな。王子様」

「茶化すな」



ニヤニヤしながら来た赤坂くんを黒瀬くんが軽く蹴っていた。
大袈裟に痛がる赤坂くんに苦笑いをして、黒瀬くんを見る。


やっぱり好きじゃないんだ。

でも、もう決まったからにはするしかない。


文化祭まで時間もないから、今日さっそく採寸をしたり台本作りに参加したりしてから家に帰れた。