本鈴が鳴ってからホームルームが始まり、体育館に移動して始業式を行う。
始業式が終わると文化祭についての話し合い。
時間はどんどん進んでいくけど、わたしの頭はずっと空野さんのことを考えている。
「白川、どうした?」
「あ、黒瀬くん」
話し合い中にも関わらず、斜め前の席の黒瀬くんがわたしに声をかける。
そして席を動かしわたしのすぐそばに来た。
「夏休みぼけか?」
「んー、そんな感じかな」
笑って誤魔化すけど、黒瀬くんは怪訝な表情。
そして少し迷ったようにしながらも口を開いた。
「あのさ……海で会ったやつって白川の家のカフェにいたやつだよな?」
「え……?」
「そうだよな?」
ドキッとした。
いまちょうど空野さんのことを考えていたから。
そういえば、黒瀬くんはがっつり空野さんに会ってしまっている。
顔も見ているはずだ。
おでこにちゅーされた時もいちばん近くで見ていた。
これはやばいんじゃ……。



