一瞬驚いたように目を見開いてから、すぐに微笑んでくれる。
「もちろん」
「待ってますね」
「うん。すぐ帰るね」
颯くんの言葉に微笑んでから、周りに人がいないことを確認してだれにも気づかれないようにそっと外に出た。
そして食材を買ってから、初めて颯くんのマンションの合鍵を使った。
ひとりで入る颯くんの部屋。
ドキドキしてしまう。
まだ夢のようなふわふわした気持ちで料理をする。
急ぎすぎて服もそのままだ。
はしゃいで汗もかいたから着替えてきたらよかったかも。
と、思うけど早く来たかったんだから仕方がない。
料理ができあがり盛り付けをしているときに、ガチャッとドアが開く音がした。
思ったよりも早くて驚きながらも、玄関まで小走りで行く。
「颯くん、おかえりなさい!」
「…………」
「ひゃあっ」
颯くんの前に立つと無言でじっと見られたかと思うと、力強く抱きしめられた。
「ただいま、雪乃」
耳元で囁かれる声に、心音がすごい速さでドキドキと鳴り出す。



