黒瀬くん……そうなんだね。
いつも優しくて気にかけてくれるけど、わたしが気づいていないところでも見守ってくれているんだね。
颯くんも、電話だけで気づいてしまうくらいわたしのことを気にかけてくれている。
「わたし、幸せ者ですね」
「おれといたら、ずっと幸せにするからね」
「颯くんにももらったぶん以上返したいなぁ」
「ゆきちゃんがいてくれるだけで幸せだよ」
颯くんって甘いなぁ。
わたしのこと甘やかしすぎだよ。
優しくぎゅっと抱き締めてくれると、幸せがあふれた。
「じゃあ、行こうか」
「はい」
「その前に、着替えるから待ってて」
たしかに制服で出るわけにはいかないもんね。
それに頷くと、颯くんはすぐに着替えてリビングに戻ってきた。
チェックのコートがよく似合っている。
かっこよすぎる……!
メガネをかけて、マフラーで口元まで覆う。
目が合うと、目だけでもわかるほど優しく笑ってくれた。



