「じゃあ、わたしも……」
「待てよ。うちらは納得してないから」
わたしもこの場から離れようとすると、手首をつかまれて止められる。
まだだめですか……。
「本当に彼氏がいるなら、写真見せてよ」
「え……?」
「凌馬じゃないんだったら、見せられるでしょ?」
凌馬くんじゃない。
だけど、aozoraのソラでも問題でしょ……。
どうしようか迷ってしまい、すぐに思いつかない。
「ほら、困ってる。凌馬だから見せられないんじゃないの?」
「全部を受け入れるだけがファンじゃないから」
「いやなことはいやだし、芸能人って夢を見せる仕事でもあるから幻滅するのも仕方がないことだよ」
「脳内お花畑でやってるファンばっかりじゃないんだよ」
彼氏はいる。
でも、証明することができない。
颯くんの写真を見せるわけにいかない。
だけど、彼氏が凌馬くんじゃないことを証明しないと。
スマホを取り出す。
あとで謝っておこう。
そして話を合わせてもらおう。
写真のフォルダをスクロールして、文化祭で記念に撮った写真をタップする。



