「付き合ってません。わたしは別に彼氏がいるので」
「うそじゃん?見たことないし」
「ほんとです。わたしは彼氏だけがすきなので」
「凌馬だろ?」
「違います」
「あーもう、凌馬推すのやめよう」
「いままで貢いで損した」
「騙されたわ」
なにそれ……。
違うって言ってるのに。
なのに、勝手に期待して勝手に裏切られた気分になって。
「……そんなファンなら、去ってくれたほうがファンの質が上がりますね」
「はぁ?」
「一生懸命にがんばっている人をそんなふうに言えるファンはファンをやめて正解です」
「あ?」
「冷めてしまったり、ほかに応援したい人ができることはきっとあると思います。だけど、応援していた時間は無駄じゃない。幸せをたくさんもらってたはずです」
アイドルも、俳優も、モデルもお笑い芸人も、みんな幸せをくれる。
楽しみをくれる。
笑顔をくれる。
応援している時間はぜったいに損したなんてことはない。
わたしはそう言い切れるよ。



