「ねぇ、聞きたいことあるから今日の放課後、校舎裏に来てよ」
「来ないとかナシだから」
「別に怖いことはしない。ただ、事実確認したいだけ」
「放課後すぐ来なよ」
女子数人に囲まれて、一方的にそう言われてしまった。
言いたいことだけ言って、わたしの目の前からいなくなった。
突然すぎて呆然としていたけど、あとから怖くなって心臓がドクドクといやな感じで音を立て始める。
なにを言われるんだろう。
怖いなぁ……。
「行かなくていいんじゃねぇの」
頭上から聞こえた声に勢いよく顔を上げると、女子の集団が歩いていく方向を見ている黒瀬くんがいた。
聞かれてたんだ。
「そんなわけにはいかないよ。それに、行かなかったあとのほうが怖い……」
「たしかにな。聞いたけど、藍原凌馬?だっけ?そいつのファンって過激派が多くて有名らしいな」
「すごくすきなんだね」
ファンがそれだけ凌馬くんのことをすきだということだ。
「度が過ぎるのはよくねぇけどな」
わたしも以前ならそれに頷いていたんだろうけど、颯くんをすきになってからはそう思えないかも。



