こんなに感情が大きく揺さぶられるのは、ドラマでも映画でもなくてゆきちゃんなんだ。
ハッピーエンドなんて決まってないから、この恋は大切にしていかないとね。
この奇跡を大切にしていかないとね。
リアルはフィクションを超えるよ。
「またデートとかしたいね。次はテーマパークとか」
「行きたい!」
この笑顔を見れるだけでおれは幸せだ。
おれは見てくれる人を笑顔にすることが仕事だけど、ゆきちゃんはおれ個人として笑顔にさせたい。
幸せにしたい。
隣で、笑っていてほしい。
そう思うのはゆきちゃんだけだから。
「行こう!あとね、旅行もしたい。着物で観光とかさ」
「素敵です。着物、着たことないかも……着てみたいなぁ」
ゆきちゃんのこれからの時間は、ぜんぶおれと一緒に。
とりあえず、着物を着せてあげることはいま決まった。



