「そうなんだ。時間があるならどうぞ入って」
「ありがとうございます。では、お言葉に甘えて少しだけお邪魔させてもらいますね」
颯くんが入ってくる。
ドキドキが止まらない。
スタッフさんが席を開けてくれるけど、丁寧に断ってドアの前に座っていたわたしの隣に座る。
そのとき、見えないようにそっと膝に置いていたわたしの手に触れられた。
颯くんを見ると薄く笑みを浮かべている。
恥ずかしくなって俯いた。
「今日は雑誌の撮影終わりですか?」
「そうなんだよ。藍原くんの特集ページのね。ソラくんは藍原くんとドラマで最近まで共演してたんだよね」
「はい。でも、あまり話すことはできていなかったので、もっと仲良くなれたらなって」
颯くんがわたしを通して凌馬くんに視線を向ける。
つられて凌馬くんを見るけど、不機嫌オーラが増している感じだった。
そっか。凌馬くんは颯くんのこと、そこまでよく思っていないんだ。
ライバルだからかな?



