「雑誌の特集ページの撮影。テーマは俺、“藍原凌馬と放課後デート”な。俺がリードするから、雪乃は自然体でいてくれたらいい」
「わ、わかった」
隣にいる凌馬くんが教えてくれる。
その顔は仕事モードで真剣だった。
思わずドキッとしてしまう。
切り替えがすごい。
さすがプロだ。
颯くんとした演技の練習を思いだす。
颯くんもこんなふうに撮影をしているのかな。
凌馬くんがたくさん話しかけてくれて肩の力が抜ける。
こんなふうにしゃべりながら雑誌の撮影をしたりするんだ。
デート、というだけあって距離も近く、本当に凌馬くんと放課後デートをしている気分になる。
肩を抱かれたり、芝生にふたりして寝転んで手を繋いだり。
たくさんの背の高いススキの後ろから凌馬くんが顔を覗かせたり。
ソロの写真もいっぱい、ふたりでの写真もいっぱい撮った。
夕日が川に反射してキラキラしている。
素敵な空間だと思った。
状況にはまだ置いて行かれてる感はあるけど、凌馬くんの表情がいいからか撮影も和やかに進んでいく。



