「スキャンダル、気をつけましょうね」
『うん。いつかスキャンダルが出ても大丈夫なくらい大きくなるからね。堂々とゆきちゃんと付き合いたいし』
「うれしいです」
颯くんのその気持ちだけですごくうれしい。
こんなに想ってくれているんだって、心があったかくなってドキドキする。
「なかなか会えないですけど、あのペンギンのぬいぐるみを颯くんだと思っていつもぎゅーってして寝てます」
『なにそれ。かわいいけど、やっぱりずるい。ペンギンのぬいぐるみと場所変わりたい』
「名前はソラくんです」
『おれだけどおれじゃないじゃん』
いつもの雰囲気で楽しく話す。
颯くんと話すのはいつだって楽しい。
とりあえず、まだ会えない日が続くけど、この時期は特に要注意だからちょうどよかったのかもしれない。
わたしも颯くんのおかげで、気持ちに余裕ができたというか、寂しさもすきに変換できるようになったから、颯くんへの想いを溜める期間にする。
颯くんと会えたときに話したいことやしたいことを考えるだけで楽しい。
こんな素敵なことってないよね。



