超人気アイドルは、無自覚女子を溺愛中。





あ、颯くんも見たんだ。

匂わせじゃニュースとかにはならないから、知らないのかと思っていた。




「はい。いまちょうど見てて……」

『わかってると思うけど、おれの彼女はゆきちゃんだよ』



そうやって言葉にしてくれるだけですごく救われる。

モヤッとした気持ちもなくなる。



「はい。わたしが颯くんの彼女です」

『やばい。かわいい』

「っ……颯くんもその、匂わせというの気づくんですか?」


颯くんの不意の言葉にときめいてしまうけど、それじゃ話が進まないから抑えて話を進める。



『いや、ファンの子が気づいてSNS上で騒いで議論するからトピックに上がるの。そんで、おれはあんまり見ないけど海成がそういうの敏感で、よくチェックしてるから教えてもらった』

「なるほど。たしかに海成くんってチェックしてそう……」



わたしが颯くんと付き合う前も、気にしていた。

芸能人はイメージが命。
スキャンダルは命取り。