朝起きると、ベッドにはわたしひとりだった。

眠たい目をこすりながら、リビングに行くとローテーブルにコンビニのパンと鍵と置き手紙。



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ゆきちゃんへ

仕事なので出ます。
昨日は本当にありがとう。
水族館もお泊まりも楽しかった。
またデートしようね。
ご飯は作れないのでパン食べてね。
ゆっくりしていいからね。

PS
合カギはゆきちゃんが持っててください。
いつでも遊びに来てね。



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手紙には丸っこい字でそう書かれていた。
颯くんの書く文字ってかわいいんだなぁ。



それに合鍵。
わたしが持ってていいんだ。


心を許してもらえたみたいで、距離がもっと近づいたみたいで、うれしい。



昨日からたくさんもらってばかりだ。



メッセージではなく、手紙を書いてくれたところもうれしさが増す。