名前を呼ばれ、少し伏せた視線をまた合わせる。
熱い。
体中が熱を帯びている。
触れそうで触れない距離。
それがじれったくなる。
「颯くん」
「ん?」
「すき」
言ってすぐ、照れ隠しのように自分から唇を重ねた。
触れるだけのキス。
だけど、初めて自分からしたキス。
一瞬だったけど、やっぱり自分からするのは恥ずかしくて目を合わせることができない。
けど、反応も気になるからチラッと颯くんを見ると目を丸くして驚いている様子だった。
「ゆきちゃ……?」
「わたしが我慢できませんでした」
「っ!もう限界っ……」
「颯く……っん」
今度は颯くんから重ねる。
わたしがしたような触れるだけのキスではなく、お昼にされた食べるようなキス。
唇全体を颯くんの温もりで包まれる。
そしてだんだんと深くなっていく。
「んっ……颯く……っ、」
「ごめん、止まんない」
肩を少し押すと一瞬離れ、それだけ言うとまた深く口付けられる。



