颯くんはアイドルだから、家族にも付き合っていることは言わないほうがいいと思っていたから。
「それは、えっと……」
「ご挨拶遅れてすみません。おれ、ゆきちゃんと付き合っています」
「颯くん!?それ、言っていいの……?」
「うん、ゆきちゃんの大切な家族だし、春乃さんも正幸さんも信用できる方だから」
驚くわたしに颯くんは笑顔。
すごく、うれしい。
わたしの家族まで大切に思ってくれている颯くんが愛おしい。
「雪乃さんのこと、大切にします。約束します」
「まぁ。空野くんからそう言ってくれるなんて。もちろん気づいてたわよ。ゆきちゃんわかりやすいもの」
「へ?」
思わず間抜けな声が出た。
気づかれてたの?
「アイドルだから大変だと思うけど、空野くんは素敵な人だから心配してないわよ」
「お母さん……」
「むしろゆきちゃんが彼氏紹介してくれること、ずっと待ってたからうれしいわ。まさかアイドルとは思わないけどね」
「じゃあ、お泊まりは……」
「それはねぇ、うーん……」
「いいじゃないか。空野だって男なんだし」
「正幸さん……!」
裏からお父さんが出てくる。
まさかのお父さんが快く承諾するなんて。



