「……颯くん」
隣にいる颯くんを見つめる。
颯くんもわたしを見つめている。
すごく優しい表情で泣きたくなる。
ゆっくりと手が伸びてきてわたしの頬に触れた。
そのまま撫でられる。
「どうしたの?」
わがまま、言ってもいいのかな?
でも、わがまますぎるかな?
颯くんはずっと優しい表情でわたしを見てくれている。
……言いたい。
気持ちだけ伝えよう。
言葉にするって決めたから。
頬に触れられている手に自分の手を重ねて自分からすり寄る。
「……もう少し、一緒にいたいです」
さすがに“もっと”とは言えなかったけど、がんばった。
伝えることができた。
反応が怖くて、目を伏せる。
そんなわたしの顔を無理やり上げさせて視線を合わせられた。
「おれはもっと一緒にいたい」
「っ、」
「でも、ゆきちゃんががんばってわがまま言ってくれたからすごくうれしい」
言ってすぐ、軽く口づけられる。



