颯くんが頬を膨らませる。
かわいいなぁ。
颯くんってなんだか子犬みたいだよね。
「だって会えないと寂しくなるから、そんなときはこの子を颯くんって思いますね」
「ん~、うれしい!うれしいけど複雑……」
「買ってきますね」
「待って、おれに買わせて。せめておれからのプレゼントって形にしたい」
「でも……」
「ね?」
「わかりました。じゃあ、わたしはこれ買います。これをわたしだと思ってくださいね」
隣にあったスノーホワイトと書かれた真っ白のペンギンを持つ。
わたしだって、颯くんにお家でも思い出してもらいたい。
なんてわがままかな?
「……もう、かわいすぎだって」
「買ってきますね!」
ペンギンと家と花音ちゃんのお土産にお菓子を持ってお会計をする。
颯くんもお会計を済ませて水族館から出る。
車に乗って帰る時間。
早いなぁ。
寂しいなぁ。
まだ車での道のりは長いけど、確実にデートの終わりに近づいているから寂しさが増す。



