「おれ、ちゃんと聞いたじゃん」
「だ、だってまさか……」
「おれが食べたいのはいつだってゆきちゃんだよ」
そんな真顔で言わないでください……。
冗談だと思うけど冗談に聞こえない。
「からかわないでください……」
「からかってないよ」
「だれに見られてるか……」
「うん、もうしない。ふたりきりのときにたっぷりしよ」
あぁもう!
颯くんの笑顔には勝てない。
怒れないよ。
誤魔化すように残りをいっきに食べた。
そのあとはまだ見ていない水槽のところに行ったりお土産を見たりした。
「かわいい」
ペンギンのぬいぐるみを見つけて手にとる。
肌触りもすごくいい。
思わず撫でまわしちゃう。
「癒し感がゆきちゃんみたいだね。買おうかな」
「ぬいぐるみとか持ってるんですか?」
「あんまり持ってないけど、これかわいいじゃん。ゆきちゃんと思って一緒に寝ようかな」
「じゃあ、わたしもこの子を颯くんと思ってこれからぎゅーってして寝ますね」
「え、ずるい!ペンギンずるい!!」



