「動物には敵わないんだよなぁ。この魅せられる感じ、さすがだよね。おれもこんなふうに……」
イルカと自分を比べているのかな?
真剣な顔をして、イルカがジャンプして退場するのを見ている。
それがおもしろくて思わず小さく吹き出した。
「ゆきちゃん?」
「イルカショー見て真剣な顔してるからおもしろくて」
「あ、ごめんね。いまプライベートなのに……こういうところ来ると、演出とか参考になるもの探しながら見ちゃうんだ……」
「お仕事熱心で素敵です」
颯くんは焦っているみたいだけど、わたしは気にしていない。
むしろこういう表情を見れることが貴重だから。
お仕事モードの颯くんを見れるのもうれしい。
「ありがとう。けど、今日はデートだから」
微笑むとわたしの手をとり、立ち上がる。
指もしっかりと絡めて繋がれる。
「行こう。ランチしよっか」
「はい!」
颯くんの声に大きく頷く。



