「はい!します!」

「やった!とりあえず、ゆきちゃんが万全の状態になってからね」



無理はさせられないし。

ゆきちゃんは頷く。



「すみません、怪我して……」

「代われるなら代わってあげたい」

「だめですよ。颯くんの体はみんなを笑顔にしてあげる大切なものなんですから」

「ゆきちゃんもおれを笑顔にするための大切な体だよ。だから早く治してね」

「はい!楽しみなのですぐに治します!」

「雪乃」



かわいすぎて名前を呼ぶと笑顔でおれを見てくる。

もうかわいくて仕方がない。
知れば知るほどすきになる。


本当に出会えてよかった。




「雪乃、すきだよ」

「わたしも、颯くんがすきです」



言い合って照れたように笑いあう。

この関係は秘密で堂々とはできないけど、幸せはあふれるほどにある。


おれらはおれらのペースで、これからも進んでいく。