「……電話、無視してごめんなさい。ひどいメッセージ送ってごめんなさい……」
「それは怒ってるかな」
「う……ごめんなさい……」
「すごく寂しかった。悲しかった。泣いた」
な、泣いた!?
いや、大袈裟に言っているだけなんだろうけど、わたしのメッセージひとつでそこまで感情が揺さぶられるなんて驚きだ。
「おれは、ゆきちゃんがいないとだめみたいだ」
頬に手を添えられ顔を上げさせられる。
こぼれる涙を指で拭ってくれた空野さんは、寂しげに笑っていた。
あぁ、わたしは空野さんにこんな表情をさせてしまったんだ。
胸がぎゅっと締め付けられる。
痛い、ね。
「本気だよ。ゆきちゃん、おれと付き合ってほしい」
もう止められるわけがないんだ。
こんなの、止められるほうがおかしい。
「……空野さんを、ひとりじめしてもいいんですか?」
「してよ。おれもゆきちゃんをひとりじめしたい」
「みんなの空野さんじゃないですか?」
「アイドルのおれは求めてくれるみんなのものだけど、おれ自身は全部ゆきちゃんが独占して」



