って、あせってる。
「違う…」
「あっ…やっぱり冷めたのじゃ
上手くない…か?今温めてやるから…」
「違うのっ!」
スープに手が伸びた手をあたしは止めた。
「違う…」
あたしがそういうと
手を引っ込めた男の人。
あたしはじっと見つめて、
「違うの…。このスープが」
「うん」
「冷たいけど…温かくて…」
あたしの言葉に驚いたのか黙ってる。
「冷めても…愛情が入ってたら
温かいんだって思って」
「温かい…?」
「きっと元カノさん…あんたのために
一生懸命作ったんだよ…」
そう言いながらスープを
男の人の方に寄せた。
「食べて…あげて?」
男の人はあたしを見つめたあと
スープに視線を下げた。



