Seven...YUKI



ここから遠くに逃げよう…。



あたしは無我夢中で走った。



どれだけ走ったか分からない。



どこにいるのかも分からない。



「はぁ…はぁ…」



携帯の時刻は3時をさしていた。



ここまでくれば…きっと大丈夫。



あたしは建物の駐車場に隠れた。



車の陰だし…
第一こんなところ誰にも気づかれない。



落ち着いたら警察に行こう。



そう思った瞬間…
少し心のもやがとれた気がした。



けど、目の前に現れた車。



…松田の車。



あたしは体を小さくして隠れた。



なんで?なんでこんなに早く…。



隙間から覗いてみる。



車からSPが出てきた。



きょろきょろと探したりせず
まっすぐあたしの方にやってきた。



なんで?