「もしもし…なんだお前か。
今はちょっと…分かった」
松田は携帯を切り、
「愛莉、ちょっと待ってるんだぞ」
あたしにそう言って部屋から出て行った。
あたしは何も反応せず
床に寝転がったままだった。
そんな中で見つけた。
部屋の置くに…もう1つ部屋?
あたしは重い体を起こして
おそるおそる部屋に入ってみた。
「…何…これ」
そこには本棚いっぱいの書類と
壁一面にはられた女の子の
コスプレ写真に…いやらしい写真。
あたしは写真からは目をそむけ
本棚の書類を見てみた。
これって…もしかして。
「裏事業…ってこと?」
欠陥住宅を高値で売ってる…。
建設だって…基本に基づいてない設計図。
それはまったく知識の無い私だって
分かるような書類。
こんなにたくさん…。
だから松田はこんなにお金を…。



