部屋は…春だというのに冷たい。
今…丈の声。
「愛莉…なんで俺のベッドで寝てんだよ」
「丈?」
「愛莉…泣かないで?」
やだ…あたしおかしいんだ。
丈の姿は無いのに…声が。
丈の声が聞こえるなんて。
「愛莉…泣くなよ」
「ふっ…ふぇ…」
丈…丈…。
部屋をしきりに見渡しても丈の姿はない。
本当に…いなくなっちゃった。
なんなの?
なんで聞こえるの?
丈…おかしくなっちゃった。
あたしおかしくなっちゃったよ。
あたし…こんなに弱かったのかなぁ…?
昨日泣きつかれたはずなのに…
まだ止まらない涙。
大切な人が死ぬのって…
こんなに苦しいんだね?



