「薬は?」
「一応飲んでますけど…効き目無いって
いうか…」
「やっぱり病院でみてもらった方が
いいって」
そう言う香奈さんの言葉にあたしは
うなずいた。
「…そうっすね…でもこの仕事が
終わらないと…」
「じゃあその仕事が終わったら
ちゃんと病院行く?」
光輝の持ってる資料を指差して言った。
今光輝には1つ大きな仕事が入ってる。
きっとそれが気になって他のことに
手がつかないんだと思う。
「う~ん…たぶん」
「たぶんじゃなくてっ、絶対」
はぐらかす光輝に少し怒り口調のあたし。
「雪ちゃん!準備して!」
「あ…とにかく、その仕事が終わったら
必ず病院行くんだよ?約束だからね」
そう言いながら、スタッフさんに呼ばれた
あたしは楽屋の方へ歩いていった。
「ん?どうしたの雪ちゃん」
楽屋に入ったあたしを見た瞳さんが
そう言ってくる。



