Seven...YUKI



けど、それを教えてくれたのは光輝。



宮家に残るよう言ってくれたのは光輝
だった。



そんな光輝と離れて暮らしていると、
今までの感覚とちょっと違うんだ。



今までは一緒に暮らしていたから電話や
メールをあまりしたことが無かった
あたし達。



でも今は会えない日にはメールをして、
毎晩電話をしている。



最初の頃は淋しかった。



当たり前のように横に寝ていた光輝が、
電話を切ってしまうと今はいない。



すぐに声が聞きたくなって、
すぐに会いたくなる。



けど…慣れてくるとだんだん新鮮な
気持ちになっていく。



普通の恋人はこんな気分なんだなって
思うから。



メールと普段の光輝の印象が違ったり、
住んでた家に「おじゃまします」って
言ったり。



離れて暮らすことで今までとは違う
《好き》の感情が生まれてくる。



その感じが幸せなんだ。



きっと…これからもこんな幸せが
ずっと続いていく。



…そう思ってた。



この幸せが無くなることなんて
想像もしてなかったし、したくもない。